園長コラム

2017.10.28

豊かさの視点

朝夕に肌寒さを感じる季節となりました。幼稚園の子ども達には、短い秋の時間を充実したものにしてほしいと願うばかりです。

さて、スポーツフェスタも終わり、「さあ、次は12月の生活発表会だ!」という空気になりがちな園内にて、「いえいえ、秋の時間を充実させましょう」とブレーキをかけるのも私の仕事です。この時期、毎年のように子ども達から巻き起こるハロウィンのムーブメントを予感しつつも、今年は先生方へこんな投げかけをしてみました。「PTAのバザーって、とっても良い教材じゃない?」

保育は環境を通して行う活動ですが、その内容を考えるにあたっては、季節・園内環境・園周辺の環境・行事、及びそれと連動する室内環境に、子ども達の姿や育とうしている感性・興味関心などを掛け合わせて(予想して)仕掛けを練っていきます。この10月はPTA主催のバザーがあることもあり、子ども達に“ある視点”を与えてからバザーに参加してもらおうと提案してみました。「バザーってどんなお店がある?」「バザーに参加しているお母さん・お父さんって、お店の中で何をしているんだろう?」「今度のバザーでは、そういうところも見ていてね」 子ども達とそんなやりとりがなされているといいです。そこからどんな活動が生まれるのか楽しみです。

そして、バザーの準備から当日の運営、終了後に残った諸々の作業までしてくださったPTAの4役さんはじめ役員の皆様・一役の皆様、ありがとうございました。

経済至上主義になりつつあり、地域の社会活動も“損得”で語られる現代においては、サービスを提供する側とされる側が明確となり、お店では「ありがとうございました!」の店員さんの声に、お客さんの反応は何もない寂しい世の中です。そんな中で、「ありがとうございました~」「いえいえ、大変ですね。がんばってください」。こんなやりとりがなされるバザーは、本当に良いものだと思います。例え不手際があったとしても、がんばっているのが伝わってきて、怒ることすら忘れてしまう。冷たい雨が降る中でしたが、気持ちが温かくなる1日でした。本当にお疲れさまでした。

私も心がけていることがあります。

コンビニエンスストアやドラッグストアでは、(小さな声ですが)「ありがとうございました」と言う。お店で食事をしたら、(小さな声ですが)「ごちそうさまでした」と言う。宅配業者さんが荷物を届けてくれたら「いつもすみませんね」と言う。それは我が子にも要求していることです。“お金を払う側が偉いんだ”と感じてほしくないからです。“やっていただいたことに対して、せめてものお礼の気持ちがお金を払うこと”。そう思って生きることができたら、もっと豊かな人生になるんじゃないかなと思っています。

園長 三宅貴之

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