園長コラム

2018.05.28

5月の姿から

不安定な天気が続く5月です。外で遊ぶよりも室内で過ごしている姿を多く見ている気がしますが、そんな中でも新しい環境や新しいクラスにも慣れてきて、小さな成長のエピソードも生まれているようです。PTA総会後にお渡しした子ども達からのプレゼント、気に入っていただけたでしょうか。じゃがいもも、もう収穫できる大きさに育っています。早く天気が良くなることを祈っています。

先日、5月恒例の遠足に引率しました。

幼稚園を含めると4カ所に分かれての遠足でしたが、とても良い天気の元、開放された気分で外遊びを楽しみ、楽しみにしていたお弁当もゆっくり食べることができました。年少のある男の子は、楽しみで仕方がなかったようで、「お弁当袋からお弁当を出してね~」という声とともに、ちゃっかりお弁当の蓋まで開けて中を覗き込んでいました。「開けたくなっちゃうよね~」などと話していると、先生から「お弁当の中を見ちゃうのは、これで朝から3回目です(笑)」と教えてもらいました。ジッとお弁当を見つめ、「いただきます!」の挨拶とともに、最初のおかずに手を伸ばした時の真剣なまなざしが印象的でした。

 

さて、前回に続き、子どもへの対応についてです。「受け止めて切り返す」が大事ですとお伝えしました。ちょっと難しいお話になりますがお付き合いください。

おおよそ1歳半頃から子ども達には“自我”が芽生えてきます。要求している自分を自覚しているという段階です。「ボクの!イヤ!ジブンで!」の時期です。ここで親や保育者に自分の気持ちを受け止めてもらえたか(ワガママが満たされたという意味ではなく)ということは健全な自我の形成という意味で大切です。そして、2歳から3歳くらいからは“社会的自我(第2の自我)”が育ってきます。社会的に求められる自分を自覚するという段階です。幼稚園は3歳からという意味は、おそらくこの第2の自我が芽生え、社会性を身に付けていく時期に集団生活を始めることが適切であるということだと思われます。同時に園内では、自我と第2の自我が葛藤する3歳児の姿があります。そして、4歳児ではこの“自我と第2の自我のバランス”がとれるようになり、ある事象の法則性を見い出したり、物事の比較や一般化といった高度な思考や想像力が育ち、心の形(大人になる原型)がおおよそ出来上がります。

それを踏まえて、5歳児の協同的な学びに繋がっていくのですが、この自我の芽生え、第2の自我の芽生え、その自我同士のバランスをとる時期にそれを阻害するものがあると、健全な心が育ちません。社会的に大きな問題を起こす方々が幼少期に虐待やネグレクトを受けていたというのは、この「受け止めてくれる」人がいなかったため、心の形が歪んでしまったということだと思われます。自我も社会的自我も、そのバランスをとるこの時期に大切なのは、ご家庭と幼稚園が手を携えて、子ども達にとってより良い環境(物的・人的)を作っていくことだと思っています。一緒にがんばりましょうね!

園長 三宅貴之

資料請求・お問い合わせ

資料のご請求・ご見学については、下記からお気軽にご連絡ください。