園長コラム
感じることと考えること
暦の上では師走にこれから入っていきます。
お昼頃は気温が20度くらいになる日もありますが、ようやく冬の寒さのようなものを感じてきて、早朝や深夜は一桁台の気温になります。衣服の調整が必要になってきます。保育園部の子ども達は着脱のしやすい服装で登園ください。又、宮崎県内でインフルエンザが流行しており、園内でも学級閉鎖になるクラスが散見されます。ご家庭でも手洗い・うがいをしっかり行い、大勢の人々が集まる場所にお出かけする場合には十分ご注意ください。そして、前日に発熱した場合などは無理をせず、翌日の登園を慎重に検討されてください。幼稚園部の生活発表会にみんなが参加できることを願っています。
さて、11月も保育園部や幼稚園部でそれぞれ参観日や発表会、登山やマラソン大会など、お子さんが園で過ごす様子を見たり、体験活動をする時間がありましたが、園として今年度特に力を入れているのは日常の保育です。世界中の教育の専門家が、これから様々なテクノロジーが進展していく社会において、人間の教育とはどうあるべきかということを考え続けています。私個人としては、AI側に人間が寄っていきながらも、より人間による人間らしさに価値が見出される時代になるんじゃないかと考えています。生成AIというものが注目されていますし、文章を要約したり、膨大なデータを使って質問に回答・提案したりしてくれる能力は敵わないにしても、この不完全で自ら思考する生き物としての人間の面白さや、人間として生きることの価値はやはり変わらないのではないでしょうか。
ある年長の男の子のお話です。
その子は、どちらかというと自己主張をあまりするタイプではなく、幼稚園で生活する様子も自分のペースを大切にするお子さんです。ところが、クラスのみんなで行う“プロジェクト活動”になると、担任もびっくりするような中々センスのある提案をしてくれるのだそうです。内言・外言と言いますが、自分の中で思考していた言葉がこの活動の話し合いの中で外に出てきたのでしょう。友達の意見や提案に触発された部分もあるでしょう。これは、発言しないからといって、全く考えていないこととイコールではないということでもあります。この世界から何を感じ、どう解釈し、そこにどう働きかけていくのかという、AIとは違う人間ならではの頭の良さを獲得しようとしています。
そんなことを考えていたら、ちょうど良い資料と出会いました。「幼児期の思考力を育み児童期につなぐための手引き」というものに“19の思考スキル”というものが掲載されています。現場の先生方にも、子ども達がどのスキルを使って目の前の事象と向き合おうとしているのかの指標にしてもらえればと思います。と、“考えること”の重要性について書いてきましたが、幼児期に一番大事なのは“感じること”です。この不思議な世界の色んなことに気づいて、色んなことを感じてほしいです。
園長 三宅貴之
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