園長コラム

2024.04.17

ご入園・ご進級おめでとうございます

本園にご入園いただくご家族の皆様、誠におめでとうございます。そして、昨年に引き続き、進級されたご家族の皆様、ご進級おめでとうございます。今年度も皆様とこういったご縁をいただき、子ども達のために共に力を合わせていけるパートナーと巡り合えたことを大変うれしく思っています。どうぞよろしくお願いいたします。

1日からは本園で初めての集団生活をされるお子様も登園されております。

職員達は「ママがいい~!」「おうちに帰る~!」と涙する子を受け止め、その子が興味を持って遊べるものを探したり、気分を変えてあげようと園内をお散歩する姿が見られます。不安な子ども達を温かく迎え入れ、寄り添い、導いていこうと思っています。

私はこの“のびっこ便り”の園長コラムの中で、今わたしが考えていることや感じていることをお伝えしていきます。多様性の時代ではありますが、幼稚園に入社して1,000を超える家族の姿を見てきた経験から、“正解”をお伝えすることはできませんが、皆様の琴線に触れるようなお話がしたいと思っています。

今回ご提案したいお話は『子どもの成長の芽を摘まないようにしましょう』です。

主に幼稚園部(年少・年中・年長組)のお話になりますが、皆様のお子様は4月より一つ上の成長ステージに上がることになりました。それぞれの学年には年齢毎に発達のテーマがあり、又、その子個人個人にもテーマや課題があったりします。イヤイヤ期の2歳を乗り越え、年少組になれば、自分の要求(例えば、おもちゃで遊びたい)と社会的な要求(給食を食べるからお片付けをする)という両者の要求を繋げていくこと(納得し自己決定できること)のようなことが大事になります。年中組になれば、その葛藤の対象が自分自身ではなく友達になっていき、落としどころを探り、折り合いをつける術を学んでいかなくてはなりません。そして、その力の獲得をもって、共通の価値観や目標を共有し、様々なことを仲間と一緒に頑張ったり、自分達で自分達の世界を面白くしていく経験を沢山していくのが年長組です。子ども達は楽しい生活の中にも“葛藤”や“揺れ”というものを経験していて、それを乗り越えながら成長していくと言えます。ゆえに、その子が困らないように先取りして大人(保護者・保育者)が解決してしまうことが時に、その子の人生にとって必要な経験を奪ってしまうことになるかもしれません。どうか、気になることがあれば遠慮なくご相談ください。保護者の皆様と共通認識を持ち、その子にとって今大事な手立ては何かを一緒に考えたいと思います。

最後に、「3さいからのおとな」という一冊の絵本をご紹介します。ご興味があれば手にとってみてください。ちょっぴり切ないお話ですが、我が子の心の成長をしっかり感じ取っている母の姿に、とても温かい気持ちになれました。

園長 三宅貴之

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